大鳥池のタキタロウ、調査再び

山形県新潟県にまたがる地域に、
朝日連峰という2300mほどの緩やかな山容を持つ山域があります。

その山域の一角には、
大鳥池という周囲3.2㎞、面積は40ha、
最大深度は70mといわれる大きな池があり、
この池には、昔から2m~3mあるという巨大魚の伝説があり、
「タキタロウ」とよばれています。

その初出は、
1885年の文献に、五尺余りの大きさで、
瀧太郎と呼ばれているというのが最初です。

その後は、
大鳥池の水面に写る数匹の巨大魚らしき影を写真に残しているが、
いずれにしても捕獲例がわずかであることもあって、
長らく幻の巨大魚とし長く伝説とされていました。

その名が知られるようになるのは、
少年漫画雑誌の釣りマンガの題材に取り上げられるようになってからとなります。

その後、1983年から3年、
地元住民と専門家による調査が行われ、
85年には150cm余りの魚を捕獲しましたが、

専門家でもその魚種は曖昧で、
明確な魚種は判明しておらず、
その後しばらくその名を聞くことは無ありませんでした。

それが、今月の6日から、
数十年ぶりに大鳥池とタキタロウについての生態調査が始まるといいます。

今回の調査は水温や水質の他に、
魚群探知機など持ち込み、
捕獲を目的とせずに魚影の撮影を目的とするといことです。

日本の未確認生物の◯◯シーなどとは少し異なりますが、
21世紀を迎えても、
幻の巨大魚というロマンは、
東北の山間には未だに残っているようです。